第27章 伊勢:山伏峠

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【逢魔時退魔学園】

百花 ファイテン 澄姫 三善

ファイテン「謹慎が解けたと聞いて、飛んできました!」

三善先生「聞くなり早速、試練の確認か。まあ、そうだろうとは思ったが」

百花文「ちょっと待ってください!すぐ走って行っちゃうから…」

百花文「__ゴフッ!」

ファイテン「あっ!ごめん、文ちゃん。つい…」

百花文「ずっと待っていたのは私にも伝わってきていましたけど…次からは気をつけてくださいね。走るのは苦手なんです!」

土御門澄姫「相変わらず仲がいいわね」

三善先生「今回謹慎が解けたのはファイテンだけではない。土御門ももちろん、同時に謹慎が解かれた」

ファイテン「それじゃ、これからは一緒に__」

土御門澄姫「と、言いたいところなんだけど、一旦実家に戻らないといけないのよ」

ファイテン「えー、そうだったんだ…」

三善先生「今回の遠征先は、まだかくりよの門が確認されていない」

三善先生「身体慣らしの側面もある。土御門が戻るならむしろ今だろうな」

土御門澄姫「大分本家の方でも無茶をしたし、お詫びに顔を出さないとね…」

ファイテン(澄姫、いったい何をしたんだろう)

三善先生「遠征先は【伊勢国 山伏峠】まずはそこを越えてもらう」

百花文「目的地には転送から歩く必要があるんですね」

三善先生「そうだな。今回は慣らしも兼ねて、【幻姿の石】を集めていく試練になっている」

三善先生「道を進めながら石を集め、中間地点に向かってほしい」

ファイテン「わかりました!それじゃ澄姫も、また今度ね!」

土御門澄姫「そうね。また一緒に門を追いましょう」

ファイテン「うんっ!」

三善先生「関が原での祓う儀式だが、土御門がいない間も…あの地で強く念じれば、意識の中で戦うことができる」

三善先生「詳しくはわからないが、儀式にも繋がり、記憶の再現も容易になるように、校長先生が土御門の式姫と協力してあの場所に手を加えたそうだ」

土御門澄姫「想像で、っていうのも何だか複雑だけど、寂しかったら顔を見るといいんじゃない?」

ファイテン「んー…今は寂しくないし、いいかな!」

土御門澄姫「そ、そう…それならいいんだけど」

【伊勢国 山伏峠】

伊勢 山伏峠

ファイテン「峠、というからには、眺めがいいのかなって思ったけど__」

百花文(どちらかと言うと木が目立ちますね。遠くに宮が見えますが)

ファイテン「目的地ってのはあそこかなー。神宮に見えるけど、どうだろ?」

ファイテン 悪路 百花文

悪路王「……」

ファイテン「あれ、どうしました?悪路王さん」

悪路王「この地では、吾と刃を交えたときに現れた鬼がいるようだな」

ファイテン「割と今までも見かけてましたけど…新しい鬼なのかな?」

悪路王「あの鬼は吾の中にのみいたはずが、さてどうしたものか」

ファイテン「どちらにせよ討伐しないと、ですよ!考えることはお二人に任せます!」

悪路王「疑問を持たぬのであればよい。【幻姿の石】を集めつつ、先に進め」

ファイテン「はあーい」

百花文(疑問を持たせたかった?いえ、持たせたくなかった?)

百花文(考えすぎでしょうか。いつもの警告みたいですし)

百花文(どうも少し前から、私も疑い深くなってしまっていますね…)

先遣隊「山頂まではいくつかの十字路があるぞ。地図の確認を怠ると道に迷ってしまうから注意するといい」

行商人「山を登るならいろいろと準備しておくといいですよ」

村娘「この山には良く山菜が生えているから良く来るんですよ」

村娘「少しここで休んでいるんです。ずいぶん奥地まできた気がします」

行商人「傾斜が緩やかで体力の無い私でも簡単に登れるな。それはそうと何か買っていきますかい?」

村人「最近、鼠みたいな動物がわしの畑に入って作物を食べていくんだ。困ったもんだ」

村娘「隣村まで買出しに行くために良くこの山に登るんです」

先遣隊「ここが山頂だ」

【逢魔時退魔学園】

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三善先生「近づけば門が開くのは想定通り。これは、今後の指針にもなりますが…」

吉備校長「しかし、同時に想定外も起こるとは…ここから、どう転がるのか」

三善先生「どうしますか?今のあの子なら__」

吉備校長「討伐は問題ないであろう。どちらかと言えばその後じゃ」

………

文 ファイテン 校長 三善

ファイテン「ファイテン。戻りましたー」

三善先生「ああ、ご苦労様だった。報告は受けているぞ」

吉備校長「次なる目的地に関してじゃが__」

三善先生「校長先生。私が説明しましょう」

三善先生「ファイテンが遠征した際に、門が開いたと報告があった」

三善先生「場所は伊勢国にある忘れられた神宮。ここまでは__」

百花文「計算通り、ですよね。私はそう思います」

ファイテン「文ちゃん?」

百花文「門は陰陽師に応じて開く。しかしそれ以外にファイテンさんが向かう地域でも同じく発生する」

百花文「最近の門を見ている限り、そう考えられました」

吉備校長「……」

吉備校長「どうやら門が開くきっかけは、ワシらの考えている他にもあるようじゃ」

百花文「それを確認するために、ファイテンさんの謹慎を解いて遠征させた。土御門さんを遠ざけた上で」

百花文「違いますか?」

吉備校長「仮説を進めるには、条件を積み上げねばならぬ」

吉備校長「そう睨んでくれるな。他に確かめようがなかったのじゃ」

ファイテン「文ちゃん。ありがとう。でも、いいんだよ」

百花文「ファイテンさん…」

ファイテン「大門のある京都へ向かうには伊勢国は避けられない」

ファイテン「それにこれで原因が絞れたら、他の対策が打てるかもしれない」

ファイテン「むしろこれから、私が動きやすくなるかもしれないしね!」

吉備校長「この間から謝ってばかりじゃな。すまん……」

ファイテン「謝るなら、私より文ちゃんですよ。こういうのって伝える方も辛いんですから」

吉備校長「そうじゃったな。辛い詮索をさせ、すまなかった」

百花文「…次からは、事前に教えてください」

吉備校長「ああ、約束しよう」

百花文「わかりました。私こそ、突然食って掛かってすみませんでした」

三善先生(土御門との一件以来、本当に強くなったのね…)

三善先生(教師面できるのも、そろそろ限界、でしょうね)

ファイテン「ところで、次の門って…」

三善先生「ああ、すまない。そちらが本題だったな。今から説明をしよう」


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