第1章 逢魔時退魔学園

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【逢魔時退魔学園】

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三善先生「__これをもってファイテンを、逢魔時退魔学園の最高学年として認める。おめでとう。これでとうとう、ファイテンも陰陽師だな」

三善先生「ファイテン・・・聞いているのか?」

ファイテン「はっ、はい!聞いています。八重さん!」

三善先生「懐かしい呼び方だ・・・名前で呼ばれたのも随分久しぶりだな」

三善先生「あの小さかったファイテンが大きくなり、この学園に入学して数年。いよいよ最高学年だ。私の教師としての役割も、あと少しだな」

三善先生「だが、今はまだ教師と生徒。今一度、気を引き締めるように。では最後に、一つだけ確認だ。この逢魔時退魔学園の陰陽師としての心得を聞かせてくれ」

ファイテン「あ、はい。えーっと。人の住む【うつしよ】とあやかしの住む【かくりよ】この二つの世界を結ぶ【かくりよの門】を閉じること。それが私たち、逢魔時退魔学園に学んだ陰陽師の役割であり、使命です」

三善先生「ああ、そうだな。さすがに教本の前書きはちゃんと覚えていたようで安心した」

三善先生「数年前に、突如各地に現れたかくりよの門。門からは大量の瘴気が溢れ、あやかしが発生するようになった・・・あやかしに対抗するため、力を持った陰陽師を育成する学園。それが逢魔時退魔学園だ」

三善先生「最高学年ともなれば、陰陽師として各地へ遠征することになる。心の準備は大丈夫か?」

ファイテン「はい」

三善先生「では、遠征前にいくつか試練を受けてもらうぞ。心待ちにしている、式姫召喚まであと少しだ」

ファイテン「う・・・見抜かれてました」

三善先生「はやる気持ちを抑えて、まずは目の前の一歩からだ。百花、こちらに来てくれ」

ファイテン 文 三善

百花文「初めまして。百花文と申します」

ファイテン「初めまして!私はファイテン!」

三善先生「百花もお前と同じ、最高学年になったばかりの子だ。彼女は陰陽師を補佐する方位師として優れた力を持っているのだが・・・」

百花文「ゴフッ!!」

ファイテン「うわっ、凄い量の血が!口から!」

百花文「だ、大丈夫です。いつものことですから」

ファイテン「平然として・・・る?」

三善先生「・・・この通り、非常に体が弱くて、あまり出歩くことができない」

ファイテン「体が弱いとか、そういう程度じゃないような・・・」

百花文「伝心の術でいつでも連絡は取れますから、方位師としてお役に立ちますよ!」

三善先生「方位師は陰陽師への情報の伝達や、遠隔地や自宅への転送を行う。百花は、座学の成績が抜群だった。教えてもらうことも多いだろう」

ファイテン「お、おぉ・・・それは助かります。ええ、すごく!」

三善先生「陰陽師と方位師は互いに必要不可欠。信頼関係の上、仲良くするんだぞ」

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