「お帰り!どう?舎利は浄化できた?実はちぃとびっくりしようる報せが・・・あれどうしたの?」
「な、何だって?わしが舎利を汚したから浄化できん?・・・・え?童僧がそう言っとった?」
「まあまあ、落ち着けって今のわしの地位と命にかけてホンマの事を話すから。実はわし、この国の王子なんだ。」
え・・・・・
「社会勉強をしようる為に旅にでとったんじゃけど、聖地がすげえ事になっとるって知ってここに攻めて来よったんだよ。それなのに、なんでわしが舎利箱を汚す必要がある?」
舎利の暗黒に覆われたって線も残されておるし・・・・
「まあ、落ち着けって。わしは君が考えておるほど悪い人間じゃないよ。童僧がわしよりも先に言ったから童僧だけを信じるのか?じゃなかったら、わしが頼みごとばっかりしたから怒っておるとか?」
・・・・じゃこれからは自分の事は自分でやってくれえよ。
「わしにも弁明しようるチャンスをくれよ。さっき、びっくりしようる報せがあるって言ったじゃろ?信じてもらえないかもしれんけど、あの童僧・・・・どうやら偽物らしいんだ。」
ちょ・・・・
「半信半疑って顔じゃね。でもその気持ちもわかるよ。とにかく、わしは潔白を証明しようる為に、わしの命を君に預けることにしようるんじゃ。サチェン大使のところに言って来て欲しいんじゃ。」
ユリアン 訳がわからなくなってきてしもうたよ。 童僧のいうこともいっちゃんだし、ジャヤバルマンのいうことにも一理あるんじゃ。 どうやらサチェン大師に直接あって真相を聞く方が早そうじゃね。