第24章 尾張 木曽川御囲堤

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【尾張国 御囲堤(おかこいつつみ)】

木曽川御囲堤

百花文(この御囲堤は、巨大な堤防です。尾張国側の・・・)

百花文(この堤防が築かれたときより、尾張と美濃の対立があったそうです)

ファイテン「ずっとずっと昔から、対立は起こっていたんだね」

ファイテン「かくりよの門と、関係なく・・・」

百花文(美濃側の堤防を作るときも、尾張より高くしてはならない。そんな話も伝えられているそうです・・・)

ファイテン「門を閉じても、昔からの対立は解決しない、か・・・)

百花文(・・・・・・)

百花文(かくりよの門とは、別のこと、ですよ!)

ファイテン「うん・・・ありがとうね、文ちゃん!」

ファイテン「昔のことはわからないけど、私にできることは、澄姫を追うためにも、かくりよの門を閉じること、だね!」

先遣隊「川沿いに進めば山へ入る。山でも川沿いに進めば辿り着ける筈だ」

尾張の町人「ここいらは昔っから水害に悩まされていてね。これから作られる堤で解決すればいいんだけど」

尾張の町人「夜、家ん中で静かにしてたら変な声が聞こえるらしいぜ。声がするだけってのも不気味な話だ」

行商人「木曽川を上ると山の中に入ります。少しばかり険しい道になると思いますよ」

陰陽師?「顔は合わせないけれど、話がしたいみたいよ。素直じゃないんだから、ね?」

【尾張国 御囲堤 守護者前】

???「お前のせいだ、お前のせいだ・・・」

???「堤防があと少し高ければ。せめて高さが並べられれば。これでも低かった。もっと向こうに流さねば」

???「川を挟んで残る、両岸それぞれの想い」

ファイテン(この声は・・・)

澄姫の声「ねえ、ファイテン。でもね、不条理だけど・・・水害を防ぎたければ、向こうよりも高く堤防を築けばいい」

澄姫の声「同時に溢れるより、片方に流せ。これ、間違いじゃないのよね」

ファイテン「・・・澄姫・・・」

澄姫の声「二つのものは救えない。片方しか救えない。どちらも救いたければ、救えるだけの力を示せ」

澄姫の声「私は・・・私は」

ファイテン「一体、何を・・・?」

澄姫の声「いずれにせよ、門は閉じなければならない」

澄姫の声「じゃあね。久しぶりに声が聞けて、嬉しかった・・・」

・・・・・・

百花文(・・・・・・さん、ファイテンさん!)

012.png

ファイテン「文ちゃん・・・」

百花文(急に念話が通じなくなって・・・大丈夫ですか?)

ファイテン(そっか。悪路王さんの力を少し貰ってるんだっけ)

ファイテン「ううん。大丈夫。ちょうど今、かくりよの門だよ」

百花文(それならいいんですが・・・いえ。詮索は後で、ですね)

百花文(【ヤロカ水】は水属性と呪属性を得意としています。物理攻撃は無いそうですので、気を付けてくださいね!)

ファイテン「ん・・・わかった。それじゃ・・・行くよ!」

【逢魔時退魔学園】

ファイテン 文 校長

百花文「おかえりなさい。ファイテンさん。心配したんですよ」

吉備校長「戻ったか。念話が途切れたと聞いたが・・・会ったのか?」

ファイテン「んー・・・まだ会っては、いないです」

吉備校長「そうか・・・これより先も、これまで通り門は開いて行くじゃろう。それは土御門とて同じ。力を蓄えながら追うと良い」

ファイテン「そうですね。今無理に追いかけても、きっと、手は掴めません」

ファイテン「それなら、かくりよの門を利用して、力をつけながら追いかけます!」

百花文「かくりよの門を利用、ですか。何だか凄いですね・・・」

吉備校長「まあ、間違ってはおらんな。その先に土御門はおる。そして、力が並んだときこそ追いつけるじゃろうからな」

ファイテン「はいっ!」

・・・・・・

吉備校長「悪よ、オヌシの見立てではどうじゃ?」

悪路王 校長

悪路王「折につけて懐かしいと言ったが、今は少し感想が違う」

悪路王「どのように落着するか、見届けたくなった」

悪路王「事によっては、あの二人が刃を交えることもあろう」

吉備校長「そうか・・・」

悪路王「力はいずれ拮抗しよう。門を追う以上、邂逅(かいこう)はそのとき」

吉備校長「オヌシはどれほどと読んでおる?」

悪路王「そうだな・・・」

悪路王「木曽妖怪印章の範囲内。だが、すぐではない・・・」

悪路王「かの古戦場」

吉備校長「じゃろうな。古戦場のかくりよの門・・・」

悪路王「美濃国関ヶ原。恐らくは、な」


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