#1「マシンガントーク・レディ」
#2「これが噂の火の玉ボーイ」
#3「死に神」
アンジェラ(Angelae):ねえ、日本では「Ever Quest」をする人って多いの?
ポポ助:many people(たくさんいるよ)
Dervish(修道僧)に追いかけられて首の皮一枚でzone outした帰り道、Lv15エチャンター・アンジェラがおいらにそう聞いてきたきた。彼女は香港の人だったが英語が堪能で、とにかくお喋りだった。
キャスターを選ぶ外国人にはお喋りが多い。
これは今までプレイしてきた限りでのおいらの感想なんだけど、彼女も例にもれなかった。逆にタンクもしくはサブタンク系の人はあまり喋らないって気がする。職人肌っていうのか落ち着いた奴が多い。やはりINTにポイントを多く振るか振らないかで頭の回転が違ってくるのか(笑)。
彼女は実に感情的でチャットの書き込みも独特だったよ。マウス一本で操作しながら、片手でタイピングしているんじゃないかって、思うくらいに後から後から言葉が流れてくる。当然おいらがそれについていけるわけもなく、答えないで聞き流していると。
アンジェラ:Hoooohoopppoooo!!!! Listen !!(ホ〜ホ〜ポ〜、聞けぇ!)なんて具合に怒られたりするんだ。
アンジェラ:おらおら、ぐずぐずするなぁ、急げ急げ急げ〜〜〜はははは。
アンジェラ:poposuke,お前は面白いやつだよね、へへへへへ〜〜。
天空の城ラピュタで空賊の女ボスが出てきたよね。ちょうどあれを想像してもらえればわかりやすいかな(あとエヴァンゲリオンのアスカとか)。この人、実生活でも魔女をやっているんじゃなかろうか(笑)
でもおいらがよく言う火の玉ボーイとは違うんだ。彼女は戦闘においてはうまかった。まず、高レベルプレーヤーを捕まえて、パーティは組まずにpullだけをさせる(爆)。当然1匹づつだから安全だし、危なくなったら助けていただくという、とんでもなくずうずうしい方法を使うんだ。口がうまいからみんなをその気にさせちゃうんだね。これは彼女にしかないスキルだな。
これが噂の火の玉ボーイ
二人パーティのまま、高レベルプレーヤ様のpullで経験値をツーバブルほど稼がせて頂いたあと、Lv14マジシャン・アゥルースラベェンジ(Aorursrevenge)っていう舌を噛みそうな名前の兄さんが仲間に加わった。
彼もまたアンジェラのマシンガントークに翻弄された一人だった。おいらみたいに内容がわからなければ気にならないんだろうけど、なまじ分るだけに答えようとすればするほどキー操作に苦しむって感じなのかな(笑)。その間も戦闘は続いているわけだしね。
そうこうしているうちに高レベルプレーヤー様がlogすることになって、彼女も抜けるといいだしたんだ。おいらと マジシャンは二人になってしまった。このメンバーで Dervishキャンプは不安なので場所をオークキャンプに移したんだけど、ここで マジシャン・アゥルースラベェンジが火の玉ボーイだったことに気づいた。
まあ、彼としてはおいらを救うつもりで敵に身をさらしてくれているのだろうけど、後ろから援護してくれたほうがやりやすいんだよね、本当は。キャスターがバリバリ削られちゃったらタンクとしてのおいらの立場がないじゃないか(涙)。それからHPが減ったまま、キャンプの中をうろうろするのやめてくれないかな。
アゥルースラベェンジ:ねえ、ここは簡単すぎるからDervishキャンプにもどろうよ。
ポポ助:そ、それは構わないけど・・・・^-^;。
火の玉の特徴その1:命知らずである。
Dervishキャンプにもどり、さてどうやって奴等をpull(引っ張る)したらいいものか?おいらは考えていたんだがその時・・・・。
ズドドドド〜〜〜ン
彼がまとめて Dervish3匹 pullしてくれた(涙)。それでもどうにかこなした後でまたも大砲が鳴り響いた。4匹の Dervishをpull。さらにお邪魔虫の若熊(yang codack)乱入であっという間に二人とも昇天。
火の玉の特徴その2:すぐに大量pullをしたがる。
第2ラウンドはLv14モンクが加入して微かな希望が見え始めたと思いきや、またも アゥルースラベェンジの大量pulling。彼が逝ったあとにおいらも逝ってしまい、パーティは半壊。やっぱり装甲の薄いキャスターはpullしてはいけないんだって痛感しました。それにマジシャンだったらペット用意しときなさいよ。
専業魔法使い系のクラスはどこにでもBindできるから復活が早い。でも逆に死に対する慎重さも希薄でバカバカ大砲を撃ちたがるんだよね。おいらが復活して戻ってみるとパーティはいつの間にか4人になっていたんだけど、 Dervish4匹に熊1匹、その上凶暴なtungが二人も中に混じっていて全員のHPは風前の灯火状態(涙)。
2匹の Dervish tungもオーガなら新しく入ったメンバーもオーガで、誰が敵だか味方だか分らん状態でさ。とりあえず中に突撃してみたおいらもあっけなく削られちまって、第3ラウンドもあえなく昇天。これで前半で蓄えたEXPの4分の1を、たった30分で無くしたよ。もう嫌だ!
しかも彼はそのオーガがLogしたことに腹を立てて、ひと言の断りも無しにパーティを解散させてしまった。なんという我がままな奴!おいらが出会った火の玉ボーイは全員そうだったよ。いや、我がままだから火の玉ボーイなのか?ま、どうでもいいやそんなこと。
火の玉の特徴その3:我がままである。
死に神
Lv15エチャンター・アンジェラの屍を前にして、Lv16パラディン・カティエディド(Katiedid)とおいらはそのリーダーの帰りを待っていたんだ。あ、これはもちろん次の日、オアシス(Oasis of Marr)での話だよ。
アンジェラ(Angelae):あたしったらここにBindし忘れちゃったよ、フェフェフェフェッ。ちょっくら時間かかるけど待っててねん。
リーダーからのグループメッセージだった。「遠くにいてもよく喋る女性だな」おいらと カティエディドはお互いに顔を合わせ、目でそう合図した。 エチャンター・ アンジェラはとにかくよく喋りよく走り回る。その忙しなさに愛想を尽かし、Lv16ネクロマンサー・ローレイク(Loreick)が手下のガイコツと共にグループを去っていったのは、ほんの数分前の出来事だった。
とにかく彼女のマシンガントークには皆が翻弄されてしまう。しかも無節操なpull。突然ダッシュし始めるから何かと思えば、明らかにgreenなタランチュラ(desert_tarantula)対して切りかかりながらこう叫ぶんだ。
アンジェラ:何が嫌いって、あたしゃ蜘蛛ほど嫌いなもんはないんだよぉぉぉ!!
戦闘中は多少静かになるものの、瞑想中でもなんでも彼女一人の言葉でチャットウインドウはいつも埋め尽くされている。おいらがpullしに走り回っていても、自分で勝手にpullしてきて・・・・・。
アンジェラ:ポポ助〜〜〜何してんだぁ、はよ帰ってこんか〜〜い。
戻ってみると、凶暴なワニを相手にパラディン・カティエディドと二人でバトルが始まっていた。どうにかワニを静かにさせたと思いきや、Healもそこそこに走り出し真っ赤に見えるワニを再びpull。で、ワニに自らの体をガジガジかじらせておいて下がるんだ。
ま、これは彼女のペットに攻撃させるためのエチャンターの儀式らしいんだけど、一度ならず何度も繰り返すからどんどん削られちゃってさ。傍から見てると「この人マゾっ気があるの?」って思えるほどなんだ(笑)。
タンクがいるんだからキャスターしてればいいのにって思うんだけど、血が騒ぐんだろうね。ま、かじられすぎて今はおとなしくなっちゃっいました、ハイ^-^;。
その後まもなく彼女は復活したんだけど、ドライボーン(Dry bones skeleton)っていう初めての骨に出会い。パーティは全滅。いや、 アンジェラだけは首の皮一枚で逃げ延びたんだけど、何故か意識が戻ったときには彼女の名前が消えていたんだ。ま、Logしたんだろうけどね。
これで少しは落ち着いて狩りができるかな。そう思い、気分を新たに狩を再開したんだ。が、残された二人に待ち受けていたのは、受難の連続だった。オアシスで死体回収した直後に再びご登場したドライボーンにパラディンが最初に逝って、次においらが逝ってしまいました。その間ほんの3分ほどの出来事(涙)。
こ、これは一体どうしたっていうんだ。まるで昨日のデスマーチの再来じゃないか。アンジェラがLogしたあとってなんでこうなってしまうんだ?いや・そんな・・・・気のせいか。
おいらは沸々と沸き上がる疑問を胸にまたダッシュでオアシスに戻ってきた。ほんと専業魔法使いと違ってフリーポートからここまでって本当に長いんだから。これでまた死んだらおいらは降りるよ、ハハハ。溜め息交じりの乾いた笑いを浮かべ、死体からアイテムを回収したおいらは同じく死体回収中のパラディンの元へ帰ったんだ。
ポポ助:いやぁ、今日はホントよく走る日だよね、カティエ・・・・。っておいらが書き込もうとしていたその時、ヌウと現れたる巨大な足がおいらとパラディンに近づいてきたんだ。
a sand giant hits you for 92 point of damage.
a sand giant hits you for 96 point of damage.
a sand giant hits you for 32 point of damage.
a sand giant hits you for 47 point of damage.
a sand giant hits you for 92 point of damage.
ポポ助:う、ううう〜〜〜ん。(もう何も語りたくないよ)
次の日、再びオアシスに出向くとエチャンター・アンジェラがそこにいた。が、彼女に気づかれずにおいらがその場を立ち去ったのは、言うまでもありませんでした・・・・・とさ。
●さて、Casterの大量pullingに悩まされ続けたポポ助。この事態を打開すべく、おいらもpullの練習を始めたんだ。次回「Pull職人への道」に続く。