【EQ】第11話「謎の洞窟」

シェアする

#1「オークの洞窟」
#2「時空の壁」
#3「目に見えぬ刺客」

BGM 「MEFALLEN」 


オークの洞窟

 おいらはニューソング「回復の歌(Hymn of Angels)」を口ずさみながら、例によってオークキャンプを遠くから眺めていたんだ。まだ一人でいくだけの度胸も無いからね。キャンプからノコノコやってくる隊長オーク(Orc centurion)を倒してEXP稼ぎって訳さ。

 このポイントはけっこう人がたむろいしている場所でもあるんだけど、その中の一人がおいらに話しかけてきた。名前はフィンディアン(Findian)、ハイエルフ(High Elf)のLv7マジシャン(Mafician)。

 ま、会話というよりも隊長オークを一緒に倒していたら、INVITEボタンがいきなりFOLLOWに変わって、パーティを組んだって感じなんだけど、パーティを組むパターンもいろいろだよね。とにかく口数の少ない兄さんでおいらが話しかけてもあまり答えない。フィンディアンはそんな人だった。

 その場で何匹かの隊長オークを倒していると、黒い衣装にドクロのついた杖をもった人が合流してきた。もしかしてネクロマンサー(Necromancer)かな?フィンディアンと彼が話を交わしていると二人はいきなり走り始めた。

 ポポ助(poposuke):え、どこへいくのさ。

 おいらもみんなにはぐれないように後に続いた。多分オークキャンプでオーク狩りってとこだろうな・・・・・おいらそう思っていたんだ。が、彼らはオークキャンプを通り越してドンドン奥地へ走っていく。そして彼らの行き着いた先はとんでもない場所だった。

 ええ〜〜〜〜!!こ、ここはどこ?

Crash_bone003

 入り口の回りにはメラメラと炎が燃え盛っている、なんとも不気味な洞窟だった。炎の横には旗がたなびいていて回りには隊長オークやその他のオークたちが・・・・・・!え、も、もしかしてオークの巣?

 案の定、おいらたちの姿にあっという間にオークどもが集まってきた。おいらたちは逃げるように洞窟の中に入っていったんだけど、オークの群れに囲まれていきなり戦闘状態に突入。フィンディアンのペットも参入してもう訳がわからんよぉ〜〜。

 が、ここの隊長オークは格が上だった。その一撃たるや、痛いのなんのっておいらのHPはザックリと持っていかれた。しかも何故か攻撃されるのはおいらばかりなんだよね。

 vs_Crash_in_poposuke001

 お前らバードに恨みでもあるのかぁ〜〜!
(とくにそこのオークシャーマン!)

 回復系のいないパーティってほんとに弱いよね。おいらの回復の歌(Hymn of Angels)じゃ間に合わないよ。って訳でポポ助はあっさり屍さ(くそ〜)。


時空の壁

 復活後、おいらは「死体の発見の歌(Lyssa’s Locating Lyric)」を唄いながらオークの洞窟へと帰ってきた。どこで死んでもすぐに帰ってこれるからバードって超便利だよね。

 さっそく自分の死体から荷物を回収、立ち上がるとフィンディアン(Findian)がおいらの目の前に立っていた。あんなにたくさんのオークに囲まれながら生きているなんてさすがだよね。やみくもに戦うおいらとは大違いだよ。

 でも回りを見渡してもネクロの兄さんはどこにもいなかった。もしかして死んだのかな?おいら、しばらく寡黙なマジシャンとその場にいたんだ。が、洞窟の中も気になるんで、その辺をウロウロしていたら・・・・・いきなりフリーズ! ええ〜〜〜なんでだよぉ。

 30秒あまり固まっていたのかなぁ。もうあきらめて強制終了かけようとした次の瞬間、おいらは急に呪縛を解かれたんだ(????)。が、しか〜〜し、何かが違う。何がってうまく説明できないんだけど、回り一面見慣れない死体だらけなんだ。

orc_cnturion007 ええ〜〜一体何が起こったンだぁ〜〜!

 おいら恐くなってね、振り返って走り出したんだ。するとまたまたフリーズ。ん・・・・?もしかしてここには見えない何かがあるのかな?しばらくして動けるようになるとさっきの場所に戻っていた。が、いきなり目の前には隊長オーク(Orc centurion)が・・・・ハハハ

 ま、相手は一匹なんで大したことないんだけど、ここにたむろしている連中って隊長オーク一匹ぐらいじゃ全然手を貸してくれないんだよね。きっとレベルが高いんだろうなあ。おいらが場違いの低レベルバードだって誰も思わないんだろうね。

 でもフィディアンは手を貸してくれてもよさそうなのに。って思っていると彼のHPゲージの色が赤から茶色に変わっている。ん、彼の身に何か起こったのだろうか?その辺一帯を探し回ってみても彼の姿がない。

 もしかして彼も目に見えない壁を越えたのだろうか?おいらビビリながらももう一度時空の壁にチャレンジしてみたんだ。数十秒固まった後、向こう側に出ると何とそこにはフィディアンがいた。HPゲージも茶色から赤に変わっている。

 おお〜〜そういう仕組みだったのかあ。

 でもそこの光景ったらとても恐ろしいんだ。隊長オークがあちらこちらで群れをなしていて、オークハンターたちの屍がゴロゴロ。おいらはフィディアンの後に付いていくだけで精いっぱいでさ、もービビリっぱなし。

 しかもオークって奴は弱者を嗅ぎつける嗅覚にすぐれているっていうか、意地が悪いっていうのか、必ずおいらは取り囲まれるんだ。このたった二人のパーティで来るところじゃないよ、ここは。おいらはオーク達にタコ殴りされてあっという間に昇天。はぁ、今日は良く死ぬ日だな(涙)


目に見えぬ刺客

 再び「死体の発見の歌(Lyssa’s Locating Lyric)」を唄いながら走り始めたポポ助。だが今回はどうしたわけかさっきの洞窟になかなかたどり着けないんだ。それどころかまったくわからない森の奧へ迷い込んじまった。

 ん、どうしてポポ助の死体が見つからないんだ?

 おいらその訳がしばらくわからなかったんだ。けど、もしかしたら時空の壁の向こうに死体があることと関係があるのだろうか?だとしたらいくらこちらで「死体の発見の歌」を唄っても無駄ってことになるよな。そんなことを考えつつ道無き道を走っていると。

 シュドドド〜〜〜ン!(アチチチ・・・)

unknown002 爆音と共においらは炎に包まれた。チッ、おおかた魔法系オークにでも見つかったか。おいらはそう思って辺りを見渡したんだが夜の森じゃ何も見えやしない。仕方ないからそいつを振りきろうと歌を「神足の歌(Selo’s Accelerando)」に変えて全力で走ったんだ。

 しかし逃げても逃げても間隔をおいて魔法攻撃が続く。一体どこのどいつなんだ、このままじゃらちが開かないよ。おいら振り返って目に見えない刺客を探してみた。目を凝らしていると遠くにボーっと炎があがった。

 いた!そこか!

 おいら一気にそいつに歩み寄ったんだ・・・・・が、炎は見えるが姿が見えない。が、よくよく見てみるとそいつはブラウニー(a brawnie scout)っていう小人だった。本当に小さくて炎の黒い影にしか見えやしない。

 でも小さいけど、今のおいらも剣ひとつない丸腰だし、戦っても勝てるかどうか。取りあえず持久戦になりそうだから、「回復の歌(Hymn of Angels)」を唄うことにした。相手の一撃もそれほど大きくはないし、おいらのパンチが当たればどうにか・・・・・。

A_BRAWNIE_SCOUT001 まさに泥仕合とはこのことだよね。おいらのパンチは4ポイントだの5ポイントだのって数字だからなかなか削れないんだ。でも奴もジリジリとHPを減らし続けてゆく。初めて見る敵って戦っていて不気味だよ、永遠に続くような気がしてくる。

 が、死闘の末とうとうブラウニーは崩れ落ち(てくれ)た。回復の歌を唄っていなかったらおいらの方が確実にやられていたよ。ああ、時間もだいぶ食っちまったなぁ。

 はやる気持ちを押さえて、ロケーションコマンドで位置を確かめなが洞窟へ向かっていると、フィンディアン(Findian)からtellが入った。

 フィンディアン:ポポ助、bye.(そういうとパーティウインドウから彼の名前が消えた)

 え〜フィンディアン、ログアウトするのぉ?待ってよ〜〜!

 ようやくオークの洞窟にたどり着いたのに死体を一人で回収しなきゃならないなんて、最悪。でも早くしないと死体が消えちゃうし。おいら覚悟を決めて時空の壁を越えたんだ。ん・・・・・しかし辺りはひっそりと静まり返っていて、地面にはオークどもの死体が散乱していたんだ。

 何だか知らないけど・・・・・ラッキー!(⌒▽⌒)今のうちだぁ!

 というわけで、早々に死体を回収。一目散で逃げ帰ったポポ助でありました。

 ●tellを通じて、見知らぬ旅人に死体発見を依頼されたポポ助、果たして仕事をこなすことが出来るのか。次回「死体発見の依頼」に続く。


« 前のページ / 次のページ»