#1「おいらを中心に世界は回る!?」
#2「明日のためのその1」
#3「仕立屋「ポポ助」開業」
歌が唄えるようになったおいらは、自分が急に強くなったように思えてさ、世界は自分を中心に回っているような気になって来たんだ。道行く人に手とか振っちゃってさ、もう浮かれ気分。おいらと同じウッドエルフの兄さんがおかしな目でおいらを見ていたよ、クスクス(^。^)。
少し森を歩くと毒グモ(a widow hatchling)発見!
こいつはまだ一度しか勝ったことのない強敵だ。以前は魔法でステータスアップしてもらっていたんで勝てたけど、今回はどうだろう?おいら、また自分の力だめしをしたくなったぞ。
おいらまたアーンウェンの太剣を大上段に振りかざして、毒グモに突進した。最初の一撃が奴の体にヒット。が、怒り狂った毒グモがさっそく毒を使う。おいらの体に毒が入るとHPバブルが一気に減りだした。ゲッ、やばい。
と、次の瞬間、青い光がおいらを包み込んだんだ。誰だろう。おいら、辺りをチラと見渡して見た。するとさっきあいさつをしたウッドエルフの兄さん(Maclain)が、おいらをバックアップしてくれている。
ポポ助(poposuke):サンキュウー(すかさずお礼を入れるおいら、戦いながらチャットするなんて慣れてきたじゃないの>ポポ助)
が、毒グモの毒は思ったよりも強くて、おいらの力がぜんぜん発揮できないんだ。って言うか、ここでおいら自分のミスに思いっきり気づいちまった。
さっきからぜんぜん唄ってないじゃん>ポポ助。
ガ〜〜ン!(忘れてたぁ^-^;)
それに気づいたのはおいらのヒットポイントがかなり削られてからだったんだ。マクレイン(Maclain)は青い光をバンバン送ってきてくれるんだが、どうやら魔力(mana)も尽きたようでポポ助絶体絶命。マクレインも参戦してくれたんだけど、毒が回っちまったおいらは とうとう力尽きたよ。
マクレイン(Maclain):Sorry, I couldn’t hit I. (復活してからそこに行ってみると、マクレインが側にいてくれてすまなそうにそう言った。)
ポポ助(poposuke):いいんだよ、それよりもありがとう。(おいら、そう言いたかったんだけど言葉が出てこない・・・・・ああ、こんなとき何て入れればいいんだろう。ちょっとした英会話くらい、ちゃんとマクロ登録しておかなきゃいけないよね)
マクレイン:Happy hunting.
ポポ助:Good luck Maclain.(そう言い合っておいら達別れたんだ。)
しかし、強くなったと勘違いしていたなんて、おいらなんてお間抜けなんだろう。親切な仲間の後ろ姿を見送りながら、不甲斐なさを実感するポポ助であった。
明日のためのその1
おいらのファイティングスタイルって、素手で戦うことが多いんだ。もちろん武器はあるよ、 魔物から奪ったやつだけどね。でも武器を使わずに戦うのにはおいらなりに理由があるんだ。ポポ助は一応バードだろ、だからいずれは楽器を手に持って戦わなきゃならないんだよ。
楽器を持ったら武器よりも素手で戦うことが多くなるから、今から格闘技(Hand-to-Hand)の訓練を積んで置かなきゃならないって訳なんだ。弱いやつから使っておかないとまるきり当たらないからね。
ところがそんなおいらの戦い方は、傍で見ている人たちにとってはとても奇異に映るらしいんだな。哀愁が漂うとでも言うのかな(笑)、とにかくギャラリーの援助をよく受けるんだ。今日も毒グモ相手にファイトしていたら青い光がおいらを包んだんだ。 キレシア(Kilasea)っていう女性なんだけど、おいら達の側にドッカと腰をおろして見物している。
おいら的には素手だと少々てこずるけど、最近は難しいことでもないんだ。バックアップがあれば鬼に金棒だね。
キレシア(Kilasea):
Hail,Do you have any weapons.(ハーイ、君、武器は持ってるの?)戦闘が終わった後で彼女はおいらにそう尋ねた。
ポポ助(poposuke):ええ、まあ。
キレシア:どんな武器を?
ポポ助:My weapon is punch.(おいら冗談のつもりでそう言ったんだ)
キレシア:ええ〜〜!武器はどこにあるのよ。
ポポ助:いや、ちゃんと銀行に預けてあるんだ。 (彼女本気でおいらの武器を心配しているみたいだったな。)
キレシア:Oh,OK! 彼女はそう言うとお辞儀をして去っていった。ふぅ、心配してくれてありがとうよ、ねえさん。
よくよく考えてみたら格闘技(Hand-to-Hand)なんてスキルを使うクラスって、モンクぐらいだものね。バードが使っていたら疑問に思うのも無理ないかもしれない。英語でそれをちゃんと話せればいいんだろうけどね^-^;。
仕立屋「ポポ助」開業
ノーラスの住人は大方が狩をして生計を立てている。おいらもその一人。ジガバチの羽やらコウモリの頭やらを売っているわけなんだけど、その他にもお金を得る方法はあるんだ。トレードスキルっていうんだけど、早い話が手に職を持つってことなんだな。
トレードスキルにはいろいろあってね。裁縫、鍛冶、陶芸、料理、宝石細工、弓作りと、まあ全部は覚えきれないけど、みんなそれぞれ好きな職についている。どんなメリットがあるかといえば、自分で作れば買うよりも安く防具が揃えられるとか、錆びた刀を研いだりして再生できるとか、メリットはそれなりに大きいのさ。
で、おいらもスキルポイントがもらえたんで、さっそくトレードスキルにポイントを使ったんだ。何にしたかって?おいらは裁縫を選んだよ。だっておいら最初にもらったギルドチュニックをなくしちゃって以来、まったくの丸腰なんだもの。服を着ているように見えるけどこれ、素肌に描いたボディペインティングなんだよ、実は(爆)。
異世界の裁縫の手引書に寄ると裁縫には次の5つが必要らしい。
●裁縫スキル4、5ポイント
●裁縫セット(Sewing Kit Small)
●裁縫入門書(How to tailoring)
●質の低い毛皮(Ruined Pelt)
●型紙(Pattern)
おいらさっそくケレシン(kelethin)中を探し歩いて、裁縫セットを売っている商人を見つけたよ。 裁縫セットにはSmallとLargeがあるんだが初心者は Smallがいいらしい。手始めに首当て(Gorget)の型紙を買ってみたよ。そうそう、毛皮もいるよね。実はこの日のために銀行にコツコツ毛皮を貯めておいたんだ。
さあ、 裁縫セットの中に型紙と毛皮を入れてCombineボタンを押してみるぞ。南無さん!!
You lacked the skills to fashion the items together.
(スキルはアイテムを縫い合わせるのに十分でなかった。)
ガ〜〜ン!失敗(涙)
ま、こんなことは当たり前、気を取り直して次!
おお〜〜っ!いょっしゃ〜〜成功!!Sleeves(袖)ゲット!
なんか駄菓子屋のインチキくじって気もするけど、勝率は結構良くって6枚あった毛皮から首当て(Gorget)、Sleeves(袖)、チュニック(Tunic)と3種類ゲット。商人への売りねが一つにつき銀貨14枚、型紙が一枚につき銀貨5枚だから、銀貨30枚の投資で銀貨42枚分の収穫があったことになる。
おお〜〜すごいぞポポ助。今日からおいらのことを仕立屋って呼んでよ(笑)
●さて、つかの間の休息の後、ケレシンの森深くに出かけたポポ助、そこで遭遇した謎の集落とは?次回「オークの逆襲」に続く。