「あれ、いつからここにいたの?」
ちぃとイケメンな兄さんがわしをみてそう言ったんじゃ。
「どうやら、わしと同年代の旅人みたいじゃね?わしの名前はジャヤバルマン。なかなかええ名前じゃろう?君の名前は?」
「わしはヤン・ウェンリー。ひとはわしをミラクル・ヤンって呼んどりますよ(笑」
「この辺りに来るのは初めてかい?せっかく来てくれたのに残念じゃけど、ここは最近、問題がようけての。」
「この先にアンコールワットっていう美しい遺跡があるんじゃけど、そこが混乱に陥っていて助けを呼んでおるところなんだ。」
「アンコールワット?それはどこにあるんじゃろか?」
「そこに行きたいの?遺跡の中では病気やへんなオーラが発生しておるかもしれんけど、平気かい?」
「病気はごめんじゃ。へんなオーラもいやだなぁ(笑」
「旅をしとったなら君もどっかで見聞きしたじゃろうけど、今、世界中で問題になっておる異常現象がアンコールワットでも起きておるんだ。」
「ほいで、古くさい知り合いのサチェン大師をチベットから招いたんじゃけど、大師の力でも遺跡の中から化け物が出てこないように防ぐだけで精一杯でね。遺跡の問題を解決しようるには、有能な冒険家の力が必要なんだよ。」
「じゃから、君には大師の手伝いを頼みたいんじゃ。今は大師の集中を邪魔してしまうかもしれんから、彼の弟子である童僧に話を聞いてみるとええよ。アンコールワットの近くにおるはずだ。」
っちゅうわけけで、アンコールワット付近を散策しとったら 額に目のある子どもに出会ったよ。
「シッ!お師匠様は今、聖地を守る為の苦行中なのじゃ。邪魔はせんと、静かに立ち去ってくれえ。」
「はい、じゃあそうしますよ。病気や変なオーラは怖いからね(笑」
「え?お師匠様を手伝いに攻めて来よった?まあ、どうしてもとおっしゃるなら、歓迎しましょうんじゃ。」
「いえ、わし達におかまいなく(笑」
「では、これからお手伝いしてもらうで事をお教えしましょうか。ジャヤバルマンのところへ行って、堕落した修道僧の舎利を集めるようにと伝えて来てくれんかの。」
ちょ・・・・ 人の話を聞いておらん子どもだなぁ。
「もちろんその舎利は危険なものじゃ。下手をしたらそこから流れ出る暗黒に捕われてしまうかもしれません。ほいでその暗黒に覆われた者は、外見上、何の変身も無いんじゃ。じゃろから、いつ、どこでお前を襲うかもわからん。まるでお前の味方でもあるかのように見えても・・・・・。」
それは君じゃったりしての(笑