#1「森の散策」
#2「鎧を着た黒い奴」
#3「バードギルドを探せ」
初めて街の外へ出たポポ助。おいらリフトで大木の下に降りると、取りあえずあたりを歩き回ったみた。しだいに明るくなり始めたとはいえ、辺りは霧が深い森。あまり街から離れるわけにはいかないよな。見ればオオコウモリが近くを飛んでるじゃないの。おお、恐。
そそくさとエレベータまで帰ってくると、おいらは鉄仮面をかぶった兄さんの横で辺りを見渡した。鉄仮面さんの名前には水色でGuardって書かれている。 おいらは、兄さんを起点に森を散策することに決めた。
明るくなった森には人々が集まりだし、活気に満ちてくる。少し歩くと横たわった人発見。
ふーむ、こんな街の近くで死んでしまうなんてこの近くに何かいるのかなあ? 不安になったおいらは振り返って ガード 兄さんの位置を確認する。
お、おるおる。
危なくなったらすぐに帰れる距離を保たないとね。 あたりが明るくなると人もずいぶん増え始めた。巨大バチに魔法をかける兄ちゃんやコウモリに追いかけられる姉ちゃん。そのコウモリを追いかける小っちゃいおじさん。頭の上にかかれた文字が赤い人もいる。
まず、おいらは自分の持ち物を確認してみた。パンと水と剣。それから赤い本と紙切れが一枚。パンと水はそれぞれ3つづつ、お金は無し。どうやら無一文のようだな。
「取りあえず剣でも装備しておくか」おいらは安物の剣を握りしめた。
「よーし、狩ををするぞ〜〜。」
鎧を着た黒い奴
剣を持ったはいいが、よくよく考えたらおいら、戦い方を知らんかった。
うーん、どうすりゃいいの?取りあえず巨大コウモリに近づきつついてみた。が、戦闘にならない。
巨大コウモリ(a bat)もフワフワどこかへいっちゃうしさ。
お、おい待ってくれよぉ〜(涙)
なんだか腹は減ってくるし、雨は降ってくるし雷はなるしでおいらはちょっと滅入ってきた。ちょうどガードから少し離れた大木の下で雨宿りしてると、遠くの方から何かが近づいて来たんだ。
二足歩行だったんでどこかの種族かと思ったおいらは、ひょっとしてパーティのお誘いかな?、なんて思ったのね。 頭についた名前はOrc pawn、鎧を着た黒い奴。
おいら良く分らないままボーッと突っ立ってたんだよね。そしたら黒い奴、おいらに近づくやいなや、いきなり殴りかかってきたんだ。
「な、なにすんのぉ〜」
おいらの赤いHPゲージが見る見る減っていく。おいら舞い上がっちゃって視点とか変えたりしてんの。
た、戦えよ〜〜ポポ助ぉ(泣)。
HPゲージが赤から紫に変化するとおいらその場に倒れちまった。ああ、初めての死体かぁ〜なんて思ったけど、しばらくするとしばらくすると立ち上がったんだ。
が、それもつかの間もう一度殴られて地に這いつくばっちまった。しつこい奴だなあ。 おいらも立ち上がったときにさっさと逃げればよかったんだけど、死んだら町の中で生き返るものと思っていたからボーッと見ていたんだ。
が、見ていると何度も何度も殺されているみたいな・・・・・。 ん、何かおかしいなって気づいたときにはすでに4回も殺されていたよ。さすがに気づいたおいらは一目散でガード(Guard)兄貴のところに逃げ帰ったんだ。
で、動揺がおさまった後で近くを歩いてみると、あるわあるわおいらの死体。その辺一帯ポポ助だらけ。これじゃみんなのいい笑い者だよ。なんて思いながら、ふと頭上を見上げると、目の前に鎧を着た黒い奴(Orc pawn)が!
・・・・・・ぎゃあああ。
おいら走ったね。いや、走り方さえ知らんかったから一目散で歩いたのか。当然逃げ切れるはずもなくあっけなく五つ目の死体出来上がり。でも今度は立ち上がったと同時にガード(Guard)目指して逃げた。
やっぱり奴は見逃してくれるはずもなく、背中を殴りつけてくる。
ひーお助け〜。
ってガード(Guard)の側へ駆け寄ったが相変わらず攻撃を仕掛けてくる。するとガード(Guard)の兄貴が奴とおいらの間に入って奴をにらみつけたんだ。奴はビビッて逃げていったよ。
ふう、ありがとうよ兄貴。
くそぉ〜〜、鎧を着た黒い奴(Orc pawn)め、今度会ったら絶対しとめてやる。お前はおいらの生涯のライバルだ!(ってそんな低い志じゃだめだろ>ポポ助)。
バードギルドを探せ
のっけからOrc pawnって奴に、手痛いあいさつを受けたポポ助。
だけど小っちゃいおじさんも言っていた通り、大切な手紙をバードギルドのマスターに渡すことがすべての基本だったんだよね。おいらもギルド探さなきゃ。
でもどこへ行けばあるのバードギルドって?迷路みたいに入り組んだ街、ケレシン(kelethin)をさ迷いながら、おいらそう思ったんだ。
「タダやみくもに歩き回ってもダメだよなぁ。」 足を使って地図を作成、そしてシラミ潰しに探してゆくってのが古典的な勇者様のやり方なんだろうけど、あいにくおいらは根性無しだった。
そこでおいらは、適当なところに座ると幽体離脱し、異次元世界にあるという(笑) ケレシン(kelethin)Cityのマップを手に入れ、再び復活したんだ。 (地図屋さんありがとうm(_ _)m)
で、地図を頼りに歩くんだけど、それでもこの街は一苦労でさ。つり橋で連結された木々は、一つ一つが大した特徴も無くって、おいらが地図のどこに位置しているのかが分らないんだ。
目印になるリフトから初めて、各商人達の名前を地図に書き込んだりしてね、散々迷ったあげくたどり着きましたよ>バードギルド(BARDS’GUILD)。ふう、やはり基本は地道な作業なのね。
シャララ〜〜〜ンン♪
ギルド小屋の回りでコソコソしていると、いきなり音楽が鳴りだした!天使が舞い降りてきそうな神秘的な音楽だよ。
「あちゃ〜、コソコソしてるのがばれたのかなぁ」
おいらビビっちゃってさ、そそくさとドアの方に回ってドアを開けたんだ。つくづく小心者だね、おいら。
さて、バードギルド(BARDS’GUILD)とはいかなる場所なのか?次回「ポポ助の初勝利」に続く。