#1「謎の宮殿」
#2「ブロンズメイルをもらったぞ」
#3「バグってパーティが組めないぞ」
今日のおいらは、時々流れてくるメッセージに返事をしながら「死体探し」ボランティアをして暇つぶしをしていたんだ。でもそれ以外にこれといった事件も冒険もなし。平和っていうのも善し悪しだよね。
だから今日は、日頃鍛えていない格闘技(Hand-to-Hand)でも鍛えようと、格下の隊長オークを相手にスパーリングを始めたんだ。日頃剣にばかり頼っているから腕が鈍っているんだね。おいらの猫パンチじゃ隊長オーク一匹に五分以上時間がかかりそうだよ。
ようやく奴がヘロヘロになったところへ、ちょっと大きめな隊長オーク登場。おいらもかなりのダメージ食らっているから、取りあえず逃げることにしたんだけど、それがすべての始まりだったんだ。
おいら足には自信があったんだけどさ、逃げる方向を誤ってしまってこともあろうにオークキャンプの前を通過してしまったんだ。そしたら出てくる出てくる、そこらじゅうのテントから村人ならぬ村オークの集団が飛び出してきたんだ。
こうなりゃ「神足の歌(Selo’s Accelerando)」のフル回転だ〜〜。というわけでおいらはあてもなく走り始めたんだ。奴等とおいらのスタミナ勝負だよ。山を越え谷を越え延々10分以上も走っていると、一本の道が目の前に現れた。
やったぁ〜〜。これで街に帰れるぞ〜〜!!
ちらほらと人影も見え始め、道行く人の後をついて行くと、霧の中から突如街が姿を現したんだ。ふう、助かった・・・・・が、それはケレシンの街じゃなかった。な、なんとそれは美しい宮殿だったのさ。城壁にぐるりと囲まれた凄いやつ。
うぁ〜〜なんだぁ!!
門の近くに恐る恐る近づいて行くと、そこにはガード達の姿があったよ。おいらは数秒後にやってくるオークトレイン(オークの群れ)に備えてガードの側で身構えていたんだ。ガードの側には魔法系の方々が座って雑談なんかしている。魔法使いとガードがいれば鬼に金棒ってところだね。
しかし、待てど暮らせど奴等は来なかった。どうやらおいらはオークどもを完全にまいたようだ。ふう、これで一安心。
せっかく来たんだ、おいらはこの謎の宮殿を見物することにしたよ。もちろんガード達への心配りも忘れずにね、この世にはエルフを嫌っている種族もいるらしいからさ。荷物の中にあった赤ワインをこっそり渡したりなんかして、世渡り上手な吟遊詩人なのさ>ポポ助(笑)。
ブロンズメイルをもらったぞ
城門をくぐるとおいらは一瞬フリーズ状態になった。どうやらここに異次元(zone)の壁が存在するらしい。向こう側に行くと聞きなれない音楽が流れ出し、目の前に美しい宮廷が広がった。
おいらの故郷ケレシンの安っぽい街とは大違いだな。一種独特な 荘厳な雰囲気に包まれているよ、ここは。異世界に伝わるEQマップ(by 地図屋さん)によると、どうやらここはフェルウィズ(Felwithe)っていう場所らしいことが判明した。
つまりハイエルフやハーフエルフたちの故郷であり、魔法使い達の聖地ってわけだね。どうりでみんな賢そうだもの^-^;。堀にはきれいな水の流れていて橋を渡って行くと城下町っぽい雰囲気の町並みが続くんだ。壁面にはツタの葉がからまっていてさ、人もまばらなひっそりとした街だよ。
ここにはおいらの街みたいな露天商もいないし、雑談する風景も見られない。きれいだけれどなんだか活気のない街って感じだよ。下町育ちのおいらにはちょっと居心地が悪いな(笑)
ま、せっかく来たんだし何か記念になるものをって事で、おいら木の盾を買うことにしたよ。それから狼の皮が銀貨一枚で売っていたから大量に買い込んで、ここを後にしたんだ。
ケレシン(kelethin)に戻ると、さっそく商人の所へ。仕立てに使う型紙を物色しているとメッセージボードに赤い字でこう流れてきた。
ケイロー(Khyrah):Anyone want to group with us lvl 6 to 7.
(レベル6〜7の人、われわれのグループに入りませんかぁ)
おいらさっそく返事をしたよ。冒険がしたくってウズウズしていたところだったしね。聞いてみるとオークの洞窟(CB entrance)にいるらしかった。よーし、こうなれば仕立て屋家業なんて後回しだい。
でもその前に銀行に立ち寄らなければならなかったんだ。大量の狼の皮でおいらは重量オーバーになっていたからね。おいらが銀行に皮をあづけていると、目の前のウッドエルフの兄さんが声を掛けてきた。ああ、忙しいのになあ、一体なんだろ?
ウイリエン(willyen):ブロンズメイルとマスクいらないかい?
ポポ助(poposuke):いくらなの?おいらの手元には白金貨一枚くらいしかなかった。
ウイリエン:タダでいいよ。
ポポ助(poposuke):ええ〜〜!
おいらその言葉に飛び上がる思いだったよ。だってブロンズメイルったら魔物から得られる貴重な防具で、おいらみたいな低レベルバードじゃ絶対に手にすることが出来ないような代物なんだもの。
防御(AC)17だよ17!!
実はおいらの履いているパンツもブロンズで出来ていて、これもまたもらい物なんだ。何故か知らないけどみんなおいらに施してくれるんだよね。よっぽど物欲しそうな顔に見えるのかな(笑)。ま、もっともおいらも不要なものは他の人にあげちゃうんだけどね。これってケレシンの伝統かな?
おいらウイリエンにお礼をいってその場を離れたんだ。もっと彼と話していたかったんだけど、なにぶん人と待ち合わせをしている身だったから、ゆっくりしていられなかったんだよね。いつか出会ったらちゃんとお礼がしたいな。
バグってパーティが組めないぞ
オークの洞窟(CB entrance)へ着くとさっそくケイロー(Khyrah)を探した。が、おいらはここで大きなミスを犯してしまったんだ。つまり、ケイローはてっきり男性だとばかり思っていて、知らずに彼女の目の前を通りすぎてしまったんだね。
で、ゾーンを越えてクラッシュボーンまで行ってしまったんだ。いつの間にかINVITEのボタンがFOLLOWに変わっているのに気づいてそれを押してみるんだが、ゾーンを越えているせいかパーティウインドウに仲間が現れない。
洞窟入り口に戻ってみるとケイローのパーティが隊長オークと戦っていてさ。さっそくおいらも〜って参加したけど、何だかメチャ強いオークにあっさり削られてしまって、おいらスタコラ逃げ出したんだ。HP回復後に戻ってみると無残にもパーティは全滅状態。ケイローの屍もそこに転がっていたよ。
う〜〜、パーティを見捨てたみたいで、何だか後味が悪いなぁ(-_-;)。
彼女達が復活した後、もう一度おいらは誘われたんだけど、どういうわけかINVITEのボタンがFOLLOWに変わらない。彼女がいうには他のグループに属しているからだろうっていうんだけど、解除しても変わらなかったんだ。
これは完全にバグったと思ったけど、そのことを英語で伝えるって難しいんだよね。取りあえず彼女達と現れるオークどもを倒していくんだけど、パーティを組めないバードほど虚しいものはないよ。敵を倒しても経験値は分配されないからみんな不満が残るだろうしね。
いろいろ言えば言うほど誤解を招くみたいでさ、最後には相手にされなくなっちゃったよ。はぁ〜〜、ブロンズメイルを手に入れて最高な気分だったのに、おいらって終り方がいつもこうなんだよなあ(涙)。
さて、再度ケイロー達のパーティに招かれたポポ助、今度こそチームの力になれるのか?次回「最強のパーティ」に続く。